ビルマメダマガメ について
ビルマメダマガメは別名「ビルマモレニアガメ」「ワモンメダマガメ」とも言われることもある現在では希少なカメの種類です。
品種としてはバタグールガメ科に属しており、原種はミャンマー南部のごく少ない地域にのみ存在している固有種でした。
和名である「ビルマメダマガメ」のビルマは現在のミャンマーの旧国名なのですが、そのまま名称として引き継がれています。
現在では危急種としてこれ以上個体数が減少した場合には絶滅危惧種となってしまうという危機的状況に置かれています。
見た目の特徴となっているのは丸みのあるドーム状の美しい甲羅で、成長をしていくに従って少しずつ色味が変わっていくという性質を持っています。
甲羅の模様で目立つのが縁取られたそれぞれの甲板の中央付近に黒っぽい斑点のような模様があるということです。
ただしこの斑点がはっきり出ているのは幼少期から成長期くらいまでで、老年期になるころにはすっかり消えて一色に近い色の甲羅になります。
渋みのある甲羅の色と対照的なのがお腹の黄色で、ひっくり返した時の色のコントラストが美しいということもあり泳いでいる姿を水槽で見る楽しみがあります。
ビルマメダマガメ の生態
ミャンマー南部にしか生息しな固有種ということもあり、現在ではかなり流通が厳しく制限をされています。
現地の気候は高温多湿なのですが、その中でも特に水辺に近い河川・湖・湿地・水路といったところを生活の根城にします。
水棲なので一日の多くを水の中で過ごすということは他の東南アジア原種のカメと同じなのですが、特にこのビルマメダマガメは水棲の傾向が強く、丸一日ずっと水の中で日光浴はしないという日もよくあります。
個体数が激減した理由となっているのは東南アジア近辺にあるカメの食用文化や薬用への利用であり、ワシントン条約によって厳しく取引が禁止された現在においても現地で乱獲をされていると言われます。
このままのペースでは絶滅をしてしまう可能性が極めて高いとされているので十分に注意が必要です。
日本国内ではビルマメダマガメは上野動物園を始めとした水族館などで見ることができます。
飼育の仕方と注意点
水辺で生活をするときは一日のうちほとんどを水の中で過ごすビルマメダマガメですが、現地が乾季となり水路や湿地が干上がってしまった場合には陸地で生活をしているところも見られます。
陸地で生活をする場合には湿気を含む泥の中に潜んでいることも多く、ドロガメなどと一緒にいたりします。
普段の食生活では主に植物を好んで食べますが体質的には雑食なので小さな虫や魚などを食べることもあります。
個体数が減少する一方でビルマメダマガメについては生息範囲が非常に狭いということもありはっきりとした生態がわからないという問題もあります。
特に人工的な繁殖は極めて困難とされており、研究が急がれます。