多くのカメは寄生虫に感染し共存関係にある

生き物全てに言えるのですが、量の多寡は別として多くのカメは寄生虫に感染しています。
ただし、その寄生虫がすべて疾患をもたらすのではなく、多くのケースでは共存しています。
多くの場合、寄生虫はカメの体に害を与えないので、仮に便に寄生虫が入っていても多くのケースでは症状はしません。

もし寄生虫に感染して発症した場合は、下痢や脱水、動きの鈍りといった症状が現れます。

また、カメが持つ寄生虫の多くは人間に対しても害はありません。
カメによる人へ感染症としてはサルモネラ菌がありますが、カメの手入れ後に手をきちんと洗うなど、最低限のルールを守れば心配要りません。

寄生虫による感染症の発症は間接的な要因も

寄生虫に感染して発症する場合、直接的な原因は寄生虫です。
しかし、発症の前提としてカメに病気や飼育環境等による何らかのストレスが作用し、免疫力が低下していることが挙げられます。
免疫力の低下はカメと寄生虫の共存関係を崩し、寄生虫が過剰に増殖しやすいからです。

寄生虫の感染による発症と診断された場合

寄生虫を原因とする感染症が疑われる場合、便の検査により虫卵・虫体がチェックされ、寄生虫の増殖の程度などが計測されます。
軽度の感染のケースでは、必ずしも処置を行う必要はありません。
しかし、家庭に小さな子供がいるとして、念のために飼い主が完全駆虫を希望する場合もあります。

寄生虫を原因とする発症の治療

治療は虫下し剤の投与が行われ、ジアルジアを始めとする原虫類が原因の場合はメトロニダゾールを、ギョウチュウを始めとする線虫類が原因の場合にはフェンベンダゾールを使用するのが一般的です。

ただし、発症した個体や脱水状態の個体のケースでは、重度に感染していることも予想され、不用意に駆虫すると却って大量の虫体が消化管を詰まらせてしまう可能性もあるため慎重に判断されます。

そのような事態とならぬように、事前の便検査は慎重に行われ、安易に虫下し剤を用いず、輸液などの他の方法も検討されるのです。

寄生虫による感染の予防

複数のカメを飼っている場合、一匹のカメが寄生虫による疾病を発症したら、そのカメの駆虫が終了するまでは寄生虫が存在することを前提にします。
従って、ケージ内の床材等は清潔が維持できるように使い捨て可能なもの、あるいは洗浄可能な物を選びます。

新しくカメを購入した場合は、同居する先住のカメのために駆虫が必要です。
できるだけ買ったその日のうちにクリニックで診察を受け、駆虫をしてもらいましょう。
寄生虫の感染だけでなく、他の菌を持っている可能性がありますので、一定の隔離期間を設けて、健康診断や駆虫が終了するまでは、飼っているカメと同居させないようにします。

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